田んぼを守れ!「担い手問題」に取り組みます

10年後、この地域で田んぼをやっている人はどれくらいいるのか?

現在、地域の農家さんはほぼ70歳以上なんです。
今のところは農家さんの頑張りで、この地域の田んぼは綺麗に管理されていますが、10年後を想像してみると、この地域で田んぼをやっている人は数える程度になっていると思われます。

地域の「若手」は私たちだけ。膨大な田んぼが集まってくる!

辞めてしまった人が作っていた田んぼはどうなるかというと、田んぼをやってくれそうな人に託されるのが今までの流れです。
そして、どうせ託すならば、できるだけ長くやってくれそうな人にお願いしたいと大体の人が考えます。
ところが、この地域で「若手」と言えるのは私たちしかいません。
つまり、今後私たちの下に多くの田んぼが集まってくることはほぼ間違いありません。

「ふるさと的原風景」が残る田園。農家さんたちが管理し続けて守られてきました。

正直あまり増やしたくない・・・

「スケールメリット」という言葉があるように、田んぼを集約し、大型機械を導入したりすれば効率化が図られ、やり方次第では大きな収益を得られることもあります。
しかしながら現在では米価の下落が続き、利幅が小さくなってきているので、その難易度は上がっています。
・人を増やさずに規模拡大したら、管理に手が回らなくなって、収量が落ちてしまった。
・規模拡大に伴い人を増やしたが、人件費をカバーできるほどの収益が出ず、経営が悪化した。
・大型機械を導入したものの、投資分を回収できなくなった。
そんな話を実際見たり聞いたりしてきました。もはや自分の中ではリスクばかりが際立ちます。
なので、自分たちの経営では、そんなリスクを伴うことは出来るだけしたくない。というのが正直なところです。

でも地域の人の気持ちには応えたい

現状、頑張って綺麗に管理している周りの農家さんたちですが、先のことを考えると、不安でしかたないみたいです。
農家さんが集まるといつも、自分たちが出来なくなったらどうするか。答えの見えない押し問答を繰り返してきたそうです。
これまでずっと守られてきた田んぼだから、自分たちの代で終わらせるわけにはいかない。・・・これから田んぼを担っていって欲しい。周りの農家さんからはそんな想いをひしひしと感じます。
私たちがこの地に来た時、皆さん温かく迎えてくれました。困ったことがあればすぐに手を差し出してくれます。今でも可愛がってもらっています。
だからこそ、皆さんの想いに応えたいと思っています。

田んぼ作業の半分以上を占めるのが「草刈」。傾斜のあるところの草刈は特に大変です。

突破口は「農家を増やすこと」

自分はあまり田んぼを増やしたくない。でも地域の人たちの想いには応えたい。
この矛盾する二つの想いにしばらく頭を悩ませていましたが、突破口が見えて来た気がしています。
それは、「自分みたいな人をもう一人増やすこと」。
この地域の田んぼの規模だと、自分以外にもう一人居れば、無理せず担っていけるんです。

受け皿作りを進めていきます

人に来てもらうためには、受け皿となるような準備が必要です。

知り合いも居ない、家もない、機械もない、田んぼもない、お金もない。
そんなところから農家になれた自分たちの経験はきっと参考になるはずだから、自分が今までうまくいったこと、うまくいかなかったことをまとめて就農の道しるべを作ろうとしています。
そして、研修生を受け入れられるように資格も取っていこうと思います。

結農園立ち上げから今まで、自分たちの生活を成り立たせようとやってきましたが、新たな段階が来たように感じています。
これまで受け継がれてきた財産を次に繋いでいく。
これは、結農園がめざしていることである「都会と農村、人と人を結び付け、みんなの中に”ふるさと”をつくっていきたい」に通ずることだと思っています。

10年後の危機・・・すぐそこまで来ていて時間がありません。今から動いていかないと間に合いません。
まだ公表できるものはありませんが、準備が出来たものからお知らせしていきます。

おしらせ

  • 2023年産のお米、お取り置きを除き、完売しました。
  • 2023年産のお米、お取り置き(予約)の受け付け開始しました。
  • 2022年産のお米、取り置き分を除き完売しました。

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